07.28.12:26
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01.28.01:16
15
「は……?」
「陣羽織だよ」
「いきなり何を申されます」
「いいから」
言いつつ政宗は自分も陣羽織を脱ぎ始めた。主が脱ごうというのでは、脱がざるを得ない。片倉が困惑しながらも陣羽織を脱ぐと、主の手が伸びてきてひょいとそれを取り上げた。そして代わりに、主の陣羽織が片倉に押しつけられる。
「……うわ、落ち着かねえなコレ」
くしゃりと押しつけられた蒼い陣羽織を慌てて広げている片倉を尻目に、政宗はだいぶ丈の長い片倉のそれを羽織った。
「……政宗様」
「Ah? 何やってんだ。着ろよ」
「謹んで遠慮させて頂きます……」
「こんなときまで遠慮するこたねえだろ」
政宗はさらりと言ってのけるが、片倉にとってはこんなときもなにもあったものではない。軽い目眩を覚えながら、主の陣羽織を丁寧に畳んだ。それと同時に主が何を意図していたのかを察し、呆れ気味に息をひとつ吐いた。
「……何もこうまでされずとも」
「わかりやすいじゃねえか。なあJunior?」
「取り替える、ということはわかりました。着ているものを、ですね?」
目をぱちくりさせながら見ていた長政は、控えめに答えた。
「お前さんは勿論わかったろ」
「見かけだけ、ということだな」
「そういうことだ」
「Ha! あっちもこっちも化け比べか」
「宇都宮がやったような、ケチなもんじゃあないがね」
黒田は勿体つけるように鎖を鳴らした。
「小田原、そして八王子にいたのは豊臣の兵じゃあない。豊臣兵の格好をした、北条兵だよ」
奥州へ至る前、角土竜参號機が例によって急停止してしまい、相模の南部でやむなく地上に出た黒田は、もののついでにと小田原方面の様子を探った。するとそこで偶然、大勢の豊臣兵が北条兵に交じって作業している現場を目撃したのだ。事前に豊臣の西国出兵を把握していた黒田は不審に思い、しばらく観察を続けることにした。その後いっときは豊臣兵らしく隊列を組むなどしていたが、豊臣を知る黒田はその雰囲気に違和感を覚えずにいられなかった。さらに様子を見続けたところ、案の定それらは本物の豊臣兵ではなく、豊臣兵を装った北条兵であることがわかったのだ。
「おそらく、仕込みにはそこそこ時間をかけてるぞ、これは。会談を口実に来る時か、資材の中に紛れ込ませてかはわからんが、豊臣の一般兵とそっくり同じ装束を、こっそり運びこんでおいたんだな。都合のいいことに、最近の小田原はそこら中が作業場だ。大荷物を運んで置いておくのも、急ごしらえの陣屋もどきを建てるのにも、苦労しなかったろうよ」
人間を用意しなくていいだけ簡単とも考えられるが、装束を大量に揃えるというのも、多くの資金や保管場所が必要になる。規模の大きい豊臣だからこそ、実行できた策とも言えよう。
「しかし、そうなればますます豊臣は、宇都宮に助力する気なんざ更々ねぇということになるな」
「だから言ったろう、お前さんの推量を裏付けてやると」
小田原に兵が集まっていると思えば、宇都宮は安心して「豊臣に攻められている」ことを口実に伊達を自領までおびき出すに違いない。伊達もまた、豊臣が小田原にいるという情報を自軍の斥候が持ち帰ってきたとなれば、豊臣の宇都宮攻めを信じざるを得ない。宇都宮領まで伊達が南下してくれば、あとは双方のぶつかり合いだ。戦局がどう転ぶにせよ、豊臣の筋書き通りになる。
「斥候を襲っておきながら生きて帰したのも、伊達に誤報を掴ませるため……か」
未だ療養所にいる二人の顔を思い浮かべながら、片倉は歯噛みした。
「あの怪しい書状が届いたから、斥候を出したわけだが……敵さんの思う壺だったってことだ」
政宗は組んでいた腕を解き、羽織っていた長い陣羽織を脱いだ。すかさず片倉がそれを受け取り、主のものを差し出す。
「書状を持ってきたのも、宇都宮と考えてよさそうだな」
「大元の指示がどこから出たかは知れませんが、おそらくは」
「あ、その件なんだがな、お二人さん」
思い出したように、ふと黒田が言った。
「ほれ、網を張ってるって話をしただろう。その続きをまだ話してなかったな」
「What? 宇都宮のことならもう話したじゃねえか」
「いや、そうじゃない。お前さんにもこれはまだ説明してないぞ」
政宗と片倉は顔を見合わせた。
「倅、お前さんにあれを預けたな? 出してくれ」
「あれですか」
「あれだ」
長政は立ち上がると、腰に巻かれていた擦り切れ気味の帯をくるくると解いた。すると、中にしまいこまれていた平たい紙包みが、軽い音をたてて床に落ちた。
「これですか、あれとは」
「そう、これだ。……今回は事情が事情だからな、特別に見せてやるよ」
長政は包みを拾い上げると、政宗に手渡した。政宗は受け取った包みをしげしげと眺め、開けた。
「……!」
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01.16.01:29
再びBASARA武将モチーフコスメポスター企画
01.13.10:05
BASARA武将モチーフコスメポスター企画
01.11.17:01
第19回文フリ戦利品目録
やっとだよ!!!
順不同・敬称略です。
※著者『タイトル』(号数)サークル名
『独協文学』106号 獨協大学文系部
赤戸青人『LOGIC』ジラフ
『ピエールYAZAWAのジュテーム☆ニッポン』早稲田大学児童文学研究会
『みさき町アルバム』早稲田大学児童文学研究会
砂浦俊一『神奈川独立』某高校編集部
砂浦俊一『さいたま以外全部沈没・前編』某高校編集部
砂浦俊一『さいたま以外全部沈没・後編』某高校編集部
『ミラーボール回ラズ2』ミラーボール回ラズ
『弔歌』関西大学文芸部文学パート
『蔦』東京農業大学 農友会 文芸部
『実』東京農業大学 農友会 文芸部
『稲穂』東京農業大学 農友会 文芸部
浮草堂美奈『心霊 よろずや』『コーヒー戦隊 豆レンジャー』浮草堂
コロッケ丸・田村有貴『咀嚼!SWIMMINGサメねえちゃん③ バブルオーバー
田村有貴『色彩に関する形容詞の比喩表現について』バブルオーバー
福島はじめ『秘境グンマーに住む私が埼玉県を旅してみた』祖母島文学工房
クリスチ『紳士靴四話』紳士靴四話
長嶋祥博『東京結界 光と影』推命庵
豆蔵『KATSURA STYLE special edition』豆蔵(ゼブラ出版)
『闇鍋』vol.3 本棚の陰
紅白饅頭・野干『ヴェネツィア小話』野干の巣籠
高橋己詩『ディティールズ・イン・パッチワーク』
骨折王子『失読症と本の虫』鳩首密議
岩崎木綿子『14連発』兼六園こわいもの調査委員会
平良サトル『おしたい。』
宮本小鳩『鳩の小箱1』風見鳩
森田ク郎『想像ファンフィクション』subwaypkpk
【ペーパー類】
唐草銀河
史文庫~ふひとふみくら~
MUST
浮草堂
ケシュハモニウム
小林愛
月に吠える
元の木阿弥書店
高森純一郎
一番合戦
MOZA MOZA
日本電波党
12.27.02:55
俊足からはじまる諸々
慶次「義輝に俊足贈ったら、もう3日も走るのやめてくんない……」
義輝「おお、弾むような歩き心地だな!素晴らしい!どうだ慶次、駿馬の馳せるにも及びそうではないか!?(猛ダッシュ」
慶次「待ってえええええ!!!」
松永「ほう……代価を問わない『かける』という動作ができたのかね…これはこれは」
義輝「ははは、何事も『かける』のは得意だが、こういった趣向もまたよし!」
慶次「草鞋の履き方かい? それなら、ここをこうしてちょちょいのちょいだよ」
義輝「ふむ、ここをこうして…おお、できたできた」
ふと足元見たら草鞋履いてて家臣にぎょっとされる将軍
慶次「歩くとそれだけ磨り減るから、たくさんこさえて持っておくんだよ」
義輝「慶次もこれを作れるのか?」
慶次「まあね」
義輝「興味深いな。是非作り方を教えてくれ」
慶次「よしきた! んじゃ、まずは藁を調達しないとな~」
翌日、藁の山に囲まれ楽しそうに草鞋を編む将軍の姿が
左近「ちょ……慶次さんどしたんスか、その大量の草鞋!?」
慶次「いやー、ちょっと作りすぎちゃって! みんなに配って歩いてるんだ」
左近「に、荷車いっぱいって……ちょっとって量じゃなくね……?」
慶次「一足持ってくかい? 賭け事の御利益があるかも……」
左近「いただきます!!!」
大谷「それで草鞋なぞ、有難そうに壁へ飾りやるのか」
左近「拝んどいたら運上がるかもじゃないッスかー!」
石田「下らん。祈るなら豊臣の映画を第一に祈るべきだ」
左近「豊臣の運も上がるように拝んでますって!」
慶次「履き心地がいいって評判だよ」
義輝「それは重畳!」
慶次「飾ってる人もいるけど」
義輝「?」
松永「妙な趣味を始めたものだな、帝よ」
義輝「材を縒り合せて形を成すのは面白いものだぞ」
松永「すぐに飽きるとばかり思っていたが」
義輝「いや、この藁というものは実に面白い。先日は萱というものの扱いも学んだぞ」
松永「……御所の屋根でも葺きかえるつもりかね」
義輝「見てくれ慶次、屋根を入母屋に変えてみたのだが……どうだ!?」
慶次「うわあ、すごいじゃないか! 職人顔負けだね!」
義輝「久秀には渋い顔をされたのだが、中々の出来だろう?」
松永「……今回ばかりは責任を取りたまえ少年」
慶次「えっ俺!?」
将軍に陶芸とかやらせると「火加減の妙は如何ともし難いがその運任せなところが良い」とか言ってハマっちゃって松永さんが窯を爆破して止めないといけなくなるのに違いない。
義輝「一つ尋ねたいのだが……野菜を作るには何から始めれば良いのだ?」
片倉「!?」
慶次「あーっごめんごめん、こないだ畑の話してからずっとそれ言ってて!」
伊達「Ha! 突然何かと思えばアンタのせいかよ」
片倉「本気でやるならまず土をだな」
伊達「お前も糞真面目に答えてんじゃねえ」
義輝「身の回りの品を、全て己が手で作り出す……民草の知恵とは素晴らしいな。礼をしたいものだ」
慶次「やり方を覚えちゃあ、色んなところで手伝ってるだろ? それが一番のお礼だよ」
義輝「この義輝にしか作り得ぬものが何かあれば良かったのだが」
慶次「山ほどあるさ、きっと」
義輝「屹度か」
「何でもできる」の裏返しで「自分にしかできないことがわからない」ことがコンプレックスになってる将軍と、きっとそれを一緒に探してくれるけーちゃん。とか諸々。

