05.30.01:46
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11.10.16:31
ものいうフィラメント
ガンマと幻騎士。
γ→幻のような気がしないでもないが甘要素皆無。
シリアス。暴力表現注意。
そして台詞一切なし(いつものことだぜ
素手で殴るという愚行を、度々衝動的にやらかす。
本気では殴らないが、それでも痛いものは痛い。
殴られた方は勿論殴った自分も、痛い。
それが愚行への戒めだと思うようにしていた。
ただの衝動でなく、本当に、本気になって殴っているときには、痛みなどどうでもよくなる。さんざ殴って、その拳をふるうのをやめたとき、ああ痛いな、とそこでやっと初めて気づく。気づくが、省みることはしない。殴った拳が痛いことはケンカ慣れしている相手であれば百も承知のはずで、それだけの痛みを伴ってまで殴らなければ気が済まなかったことが伝われば、そうやって痛い思いをして殴った甲斐もあるというもので、省みたりする必要もなく、目的は達せられたことになるのである。
それが制裁であれ私刑であれ、苦痛を与えることそのものが目的なのではないのだと、少なくともガンマは思っていた。
痛覚による、疎通。
それはひどく野蛮で原始的、けれどもとても誠実で実直なやり方だと信じていた。
舌先三寸で諭し言い包めてしまうような器用さは持っていなかったし、そんな言葉はただただ無味乾燥で、何かが確かに伝わっているという実感が微塵も湧いてこなかったから、好きではなかった。
殴って、殴って、殴って、殴って殴って殴って殴って、殴って、殴って殴って殴って、殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って、殴って、殴って、
それでもあの男が平気なカオをして、おそろしく澄みきった何の迷いもない目をしてこちらを見たとき、全身が戦慄いた。
それは、恐るべき発見だった。
こいつは痛くないのか、という失望と戦きが一瞬にして体中の全神経系そして筋細胞を支配した。指一つ動かすことも、音一つ立てることも、声の一片すら出すこともできなかった。痛みを感じているのが自分だけであることは、あってはならなかった。
もうこいつには殴る価値もないのかと暗い瞳でかつての朋友を見下ろしたとき、その唇に滲んだ血の滑りを異様に生々しく覚えて、見慣れているはずのその光景から思わず目を逸らした。
右腕の骨が、一本残らず砕けたような気がした。
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